もう…我慢できない



「そおいゃ、ハルは?」



そうだ。いつもハルも一緒にご飯食べるのに、昼休みが半分過ぎてもハルはマダ来ない。





「もうこんな時間じゃん!!ハルのクラス行ってみる?」



「うん!!行ってみよー」










「うーん...いないねぇ」



ハルの教室を見回してみてもハルの姿は無い。






「あ!ねぇねぇ、ハルどこ行ったか知らない?」


近くにいる人に聞いてみた。




「ハルなら女の子に呼ばれてどっか行ったけど」





お、女の子?




「ふーん。そっか、分かった」





「女に呼ばれたんだってよぉ。マダ帰ってこないって事は.....」



杏奈がニヤけながらあたしを見てきた。






「な、なによ!?」



「今、ハルはどこぞの女に告られてるんだろうねぇ...」





杏奈はわざとらしく、遠い目をしながら言った。








「そ、そうだね。告られてるんだろうねぇ...」






ハルかっこいいもんね。いっぱい告白されてるもんねぇ。






そっか、そうだよね。






そっか....









「で!?どぉすんのさ」



「ふぇっ!?」


「声裏返ってるし。ハル、屋上にいるんだってよぉ」




「うっ.....」



「早く行きな!!その女に取られてもいいの!?もう答え出てるでしょ?素直になんないと。あとから後悔しても遅いよ?」













「行ってくる!」








あたしは走った。












屋上に。
< 173 / 202 >

この作品をシェア

pagetop