初めましてなんかじゃない
放課後


授業を終わらせると、一目散に真人の許へ歩みを進めた

「真人!かーっえろ!」

いつものように真人の教室から出た私たちは二人で家に向かった

二人並んで他愛の無い話で盛り上がった

真人の家より私の家の方が近いのでアパートの玄関で分かれた

また、明日

と言って

部屋に入ると私は、私服に着替えて家を出た

桜のお見舞いのため

ここ数週間で私の記憶は戻りつつある

ただ、まだ完璧には戻っていない

靄がかかり、よく思い出せない事も多々ある

それでも何とか思い出した桜の家

私はそこに向かった
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