嘘つき*シュガー





「晴真先……」



「みんなに見せつけなきゃいけないでしょ」



「へ!?きゃあああ!」




あたしを抱き上げたまま、晴真先輩が走り出した。




え、な、なに!?何が起きてるの!?




「は、晴真先輩止まっ……」



「だめ」



「だめって、きゃああ!!」




広い中庭に、あたしの可愛くない悲鳴が響き渡った。



< 359 / 403 >

この作品をシェア

pagetop