嘘つき*シュガー




「……でも、何もないじゃないですか」



「ん?あるよ。見えない?」



――はい?



ん?と首を傾けてあたしを見る美男子。




「で、でも、現に何もないじゃないっ」



「いや、落としたよ、ほら――」




広げられていた手が縮められ、すーっと美男子の指があたしの頬を撫でた。



「……っ!?」



「俺への好奇心、興味。落としていったでしょ」



「……へ?」



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