Golden Apple
レナコサンの見定め。そして金持ちだと知ればすぐに飛び付く。
そういえばトーガと知り合いなんじゃ。と視線を向けるけれど、トーガもレナコも視線を絡めないし、お互い意識をしていない。
「もしかして君がミカミくん?」
「はい」
「わあ、コウヅカの言った通りだ。男前だしお金持ちそー」
既に調査済みらしい。
侮れない女。
「ミカミ」
タチバナの声に、全員の視線がそちらに向く。
主役のご登場だ。
各々が立ち上がる。あたしも立ち上がって、レナコに挨拶しようとするけれど。
「…何?」