Golden Apple
はい、と急に差し出された皿。
その上には骨付きチキンとケーキが分けて乗せられている。器用な子だ。
あたしはそれを受け取る。
小学生は珍しく笑っていた。
「卯月も食べた?」
「うん、食べた。美味しい」
「それは良かった」
男三人は小学生のランドセルを弄って楽しんでいる。あいつ等の方が小学生みたい。
「コーラならありますよ、飲みますか?」
物腰柔らかく話しかけたミカミに、小学生は躊躇いながらも頷く。
コーラを注ぐミカミを横目に、あたしは傾いたケーキを口に運ぶ。