星屑ビーナス



「華、こっちは奥谷」

「あっ、第二商品部代表の奥谷知香です。こちらこそよろしくお願いします」

「いつもお話は真崎くんから聞いてます。まだ若いのに商品部のリーダーなんてすごいですね」

「い、いえ…」



真崎さんの言葉に我に返っては慌てて頭を下げる私に、彼女…三村さんは優しく声をかける。

けれどそんな中、不意に感じた違和感。



(…あれ?)





『華』

『真崎くん』





名前で呼んだりくん付け…って、随分と距離が近いような気がする。



「こいつは仕事が出来るっていうよりは勢い任せなだけだけどな」

「ふふ、その勢いが大事なんですよ。それに真崎くんも結構勢い任せなところあるじゃないですか」

「このバカと一緒にするな」

「……」



可愛らしく笑う三村さんに、彼は楽しそうに笑う。



(…そっか、仲いいんだ)

気を許しているのであろう、オフィスで見せる顔とはまた違うその笑顔に二人の距離の近さを感じさせられる。



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