【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
「二人乗りって今やったらダメなんじゃないのー!?」



「法定速度無視よりマシだはず!」



雅治の運転するママチャリの後ろで叫ぶと、雅治が楽しそうに叫び返す。



それもそうかもしれない、なんて思いながら雅治にしがみついていると、雅治からフローラルのシャンプーの香りがほのかに漂ってきた。



「うっし!着いたぞ!」



きゅっとブレーキをかけて辿り着いたところは、三人の通う学校。



「学校………?何で?」



私が話しかけると、雅治が夜でも眩しいその笑顔で笑う。



「メーに約束しちゃんろ!ニヌファブシ見せるって!」



夏祭りの帰りの約束か。あれ、雅治覚えていてくれたんだ。
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