【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
「で?どうでしたか?いっぱいいたでしょ、悠莉と同じ顔の締まりのない顔の熱帯魚達。」




「え?ナチュラルに鬼畜発動?マジか、永太今日も絶好調だな。」



用意されていたシークヮーサーのジュースを片手に思わずツッコミを入れると、キラリ、と眼鏡を逆光で光らせた永太がほくそ笑みを浮かべる。



「ユーリはうじらーさんだがぁよ!あんすか虐めるとにーりたんわりゆんぞ!」



「ふん、ノープロブレムですね。何だかんだでこのいなぐはMですから、嫌われませんよ。」



おいふざけんなし!嫌いになるぞ!なってやるぞ!



興奮気味にコン、とコースターの外にコップを置いた雅治は、ふーんと鼻息を荒げてまた口にジュースを運ぶ。



テーブルについた水滴を、会話をしながら拭く永太。



また話すためにコップをテーブルに置く雅治、飲み始めたら水滴をナチュラルに拭き取る永太。



雅治コースター使えし!永太も言えし!気になる。



「昔からあったーやアリやっさーから、気んかいしちゃんら負けだはずよ。」



「お母さんと子供だな。」



多分、私の心情に気付いた澪ちゃんが首を傾げながら言うもんだから、思ったことをポロリと口にする。



あのコースター無視の『コン』もその後の即座の『ふきふき』も幼馴染みならではな訳ね。



鬼畜だけど何だかんだ世話焼きな永太と、末っ子全開の雅治が昔からこうとか、かなり微笑ましいわ。
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