君のイナイ季節
「ごめん…」

拓海くんは慌てて私を抱きしめた。

涙が溢れて止まらない。

「ごめんね、本当にごめん」

拓海くんの腕の力が一段と強くなった。



しばらくして。

ようやく私も落ち着きを取り戻した。

辺りはもう闇に包まれていて。

「俺が前を走るから」

総一さんがそう言ってバイクに跨がり、ヘルメットを付けた。



それからは本当にゆっくりとしたペースで、家まで送ってもらった。





家に帰ってから、拓海くんから何度も電話が入った。



しばらく許してあげない。

でも。

海は楽しかったよ!



そう返事をした。
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