この運命を奇跡と呼ぶならば。
そんな考えの桜をよそに沖田が未来の事を尋ねてきた。
「ねぇ、未来ってどんな所なの?武士は居る?」
「いいや。武士は居ない。未来はとても平和だが、悲しみが溢れているところだよ。」
武士が居ないという事に驚いたような沖田だったが、桜の‘悲しみが溢れているところ’と、いう所を鸚鵡(オウム)返しで聞いてきた。
「平和だけど、悲しみが溢れている所?」
「あぁ。人を殺せば犯罪だし、刀も持っていてはいけない。持っていれば、銃刀法、と言う罪に問われ、警察と言う組織に捕まえられる。」
「えぇ!?嘘でしょ!?それに警察って何?」
「本当だ。警察はこの時代で言う、此処、新選組みたいな者だよ。」