301号室、302号室、303号室





「ねー陸人?」


「んー?」


「昔、うちがアイドルんなる言うたら、絶対なれる!僕が保証する!って言うたん、覚えてる?」


「・・・・なにそれ?」


「あ、とぼけてるやろ、その顔」


「うん、とぼけた」


「ふふ、やっぱり」


「よう覚えてるな、あんな昔のこと」


「そらね」


「・・・ごめんな、無責任なこと言ったよな」


「あれ?お前はいつまでもずーっと俺だけのアイドルやで、とか、言わへんの?」


「そんなん言うたら、きもい言うて殴るやろ?」


「ははっ、うん、殴る」


「やっぱ、殴るんかい」


「うん、殴る」


「俺はな、アイドルみたくキラキラしてへんお前が、好きやから。それでええやろ?」


「くっさ」


「ヒドイ」


「いちごもーらい」


「うわ・・・!もー・・しゃあないなぁ・・・」





『すがりつく』 end
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