だいすきのすき
練習台の恋人

雨花とのお付き合いがはじまって二週間近くが経とうとしている。


その間にプレゼントをしたり、家に呼ばれたり家に呼んで姉貴とはち合わせたり……で、なんやかんや心の距離は縮まってきたんじゃないかと思うワケで。


ここらで一つ、体の距離も縮めちゃおうと思っていたりする。


じゃないと……これ以上深入りしたら罪悪感が膨らんで、そのまま押しつぶされそうだ。



なので今日は、


「友だちが面白いってDVD貸してくれたんだけど、一緒に見ない?」


帰り道で雨花を家に誘っておうちデートにしけこもうって算段だ。


そんなこととはもちろん知らない雨花は、誘われたことを純粋に喜んで家まで来て数十分。


「っ!」


「大丈夫? もう消そうか?」


「う、ううん。続き気になるから」


生活感があまりしない我が家のリビングにて、ちょっと前に話題になったサスペンスのDVDを見てるワケだけど……。


雨花はどうやらこの手のシーンが苦手らしく、俺の隣でたびたび俯いたり視線を逸らしたりしてる。


< 73 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop