だいすきのすき
さようなら

次の日になっても頭の中のモヤモヤしたのは晴れず、くさくさした気持ちのまま気がつけば昼休みを迎えていた。


「憂梧に朗報があるぞ」


昼飯も出さずに机に突っ伏していた俺の頭上から声がして、顔をあげればにんまりとした汰一の貼り付けたような笑顔が飛び込んできた。


空いていた椅子を俺の席まで引っ張ってきた汰一と、いつの間にか前の空席に陣取っていた航平が不機嫌面全開の俺をじっと見据えている。

……なんだこの空気は。
なんつーか、二人して凝視されたらめちゃくちゃ居心地悪い。


「実は俺の調査のおかげで、晴奈ちゃんが中高と女子校だったから意外にも男性経験がないって報告があがってきたんだよ」


ヘヘンッと得意げに鼻を鳴らしてみせる汰一の報告に、いきなりのことで思考回路が追い付かなかった。


つーことは、


「よかったじゃん憂梧。これで童貞なんて気にせず晴れて本命の晴奈ちゃんに乗り換えられるな」


汰一の言うとおり。
俺の計画をこれ以上進める必要がなくなったってことだ。


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