【短編】影とフェンス
「何ッて…
アンタいま死ぬ気やったでしょ?!」

「そうだったら、どうした??」

「…んなッ、もし後ろじゃなくて、
前に落ちてたら確実に死んでたわよ。」

「だから…君ここドコだと思ってるの??
精神病院だょ??
そんな飛び降り位で騒がなくても…」

「別に見ず知らずのアナタが、
ドコで死んでも構わないけど、
私の前で、
簡単に死なれてちゃ気分が悪いわ。」

「はいはい、僕が悪かったです。
でも屋上を開放してる精神病院も、
悪いと思うけどなぁ…」

「そうね。
アナタみたいなのは、
隔離病棟に移されるべきね。」

僕は彼女の言葉を聞いて態度を改めた。
< 2 / 7 >

この作品をシェア

pagetop