この恋、国家機密なんですか!?


今のって、まさか……。


「な、なんで?あっ!」


大西さんが音のした方を振り返った瞬間、ストーカーが彼の手を振り払い、逃げようとした。


「こらっ、待て!」


大西さんはナイフを蹴りつけ、遠くへ飛ばす。

武器を回収し損ねたストーカーは、一瞬迷い、出てきた角へと逃げ込もうとした。

しかし……。

なぜかゆっくりと、ストーカーは両手を上げ、後退してきた。

駆け出した大西さんがぶつかりそうになって、つんのめる。

角からストーカーを追うように出てきたのは、白く光る自動拳銃だった。


「……銃刀法違反の現行犯で、逮捕する」


聞き覚えのある、声。

ストーカーに銃をつきつけたまま現れたのは……。


「そ、宗一郎さん!?」


黒い短髪に、鋭い目線。
見覚えのある、グレーのスーツ。

それは間違いなく、宗一郎さんだった。


「確保しろ」


宗一郎さんが言うと、その背後から2人の男の人が現れた。

彼らは手錠を取り出し、ストーカーにかける。

がちゃりと、重たくて冷たい音がした。


「連れていけ。仲間の追跡は?」

「まだ連絡がありません」

「そうか。何かわかったら連絡してくれ」


宗一郎さんがそう言うと、男の人たちはストーカーを連れて、闇の中へ消えていった。


< 46 / 214 >

この作品をシェア

pagetop