だから私は雨の日が好き。【春の章】※加筆修正版





私には『華奢』なんて言葉は似合わない。



引き締まった筋肉質。

特別贅肉が多いわけではないけれど、すごく細い、というわけでもない。



普通よりも少し細め、程度。

女らしさは、カケラしかない。

ずっと運動していたから、仕方のないことだけれど。


仕事は補佐役というより、営業にくっついて回る仕事という感じ。

営業と事務の中間職みたいな役割なのだ。



何はともあれ、尾上部長を筆頭に

櫻井リーダー、

南係長、

(もうすぐ)主任の私、

その他三名の男性営業で朝のミーティングを始める。




眩し過ぎるくらいの日差しを閉じ込めた、ガラス張りのミーティングルームで。




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