純愛〜彼と私の物語〜
「大丈夫?茉莉愛?」
「う、うん...。あ、足が...」
茉莉愛は右の足首を抑えながら、里奈にもたれた。

「どしたー?怪我か?コートから出てろ!」
監督のキツイ声が飛び、里奈が茉莉愛を抱えながら、コートの外に連れて出た。


「里奈、ゴメン!」
茉莉愛が足首の痛みをこらえながら、言った。

「いいって!それより足首かなり痛む?」
そう言いながら、里奈はシューズを脱ぐ茉莉愛を手伝った。

「うわーッ!!めっちゃ腫れてるやんか!」
里奈に言われて、私も自分の足首を見た。

「あっ、ホントだね...」

「これじゃぁ、練習はしばらく無理じゃない?病院行く?」

「大丈夫だよ。捻挫だよ」

その日は、足を引きずりながら帰宅した。

「茉莉愛!どうしたの?」
母が心配そうに聞いてきた。

「ちょっと、練習中に捻ったみたい」

「あー、もう、そそっかしいわね。冷やす?」

「大丈夫だよ!たいしことないよ!」




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