年下はキライですか?【完】


私はすぐさまトイレに猛ダッシュした。


恐る恐る鏡で後ろを見ると赤いブラが透けている。


サーッと顔が青くなった。


だって私は今日一日中これで仕事をしていたのだ。

今日は入力がメインだったけど、お昼や休憩中はあっちこっち行ってたわけで。

オフィス内は暑かったからカーディガンなど羽織ってもいない。

まさか、今日着てきたシャツがこんなにスケスケ素材だったなんて。

大誤算だ。この前買ったばかりのこのシャツ、店で試着した時はそんなこと気にも止めなかったのに。

あぁ、あの店オシャレな雰囲気を出すためだかなんだか知らないけど、照明が暗かったんだっけ。
そのせいだ…きっと!
そのせいでスケスケ素材だって気づかなかったんだぁぁぁぁぁ!




…にしても、今まで誰も教えてくれなかったって…ひどすぎないかい?
もう夕方ですよ?退社時間ですよ?


よりにもよって、年下の桐島君に教えてもらうなんて。



よりにもよって、桐島君。



ラブな、桐島君…





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