双子×双子〜秘密の双子ちゃん~




観客がいたのだ



私たちは気にしていなかった



楽しめればよかったのだから



曲が終わると私たちはドリンクを飲みに行った



すると見に来ていた人が私たちに寄ってきた



「はじめまして」




「「はじめまして」」




「私、方財 華(ほうざい はな)と申します。

あなた方のダンス見させていただきました。

息がぴったりで久し振りに感動いたしました。

そこであなた方にお願いがあります。

あなた方は施設にいらっしゃるとお伺い致しました。」




あ、いい忘れてたけど…




私たちはお母さんを事故でなくしているのだ




お父さんはお母さんが




「あなた達を妊娠したのを伝えてないの。あなた達のお父さんは忙しい人だったから」




と言っていたのを覚えている




方財さんは話を続けた



「私の娘になっていただけませんか??」



「「!!」」



言葉が出なかった



私もだけど音乃も




「そして毎日私にダンスを見せていただけませんか??」



それを言われたと同時に私も音乃も涙がポロリとこぼれた



私は必要とされている、二人ともそう感じたのだ



< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop