腹黒王子に囚われて
「葵……」
後ろからは、少し泣きそうな声で名前を呼ぶ瑛太がいて……。
あたしは、「はあ…」とため息を吐くと、
「お寿司食べたい。
回転寿司」
と一言答えた。
「あ、寿司ねっ。
行くか!!」
瑛太はようやく安心した声を漏らしていて
切り替えの早さにやっぱりちょっとだけイラッとする。
だから、
「瑛太」
「何?……っ」
その明るくふるまっている口を
思いきり深いキスでふさいでやった。