腹黒王子に囚われて
「意味が分からないんだけど」
「真相を知りたかったら放課後」
「は?」
「迎えに行くから待ってて」
「ちょっと!」
新條はそれだけ言うと、自分の下駄箱へと行ってしまい、あたしの引き留めは虚しく終わった。
なんだかんだ言って
新條に振り回されているような自分に腹が立つ。
さらにあたしを利用するって……
イラつくんですけど。
結局あたしは、もんもんとしたまま、今日一日を過ごすことになった。