涙雨[ナミダアメ]
ったく…
話なげえんだっつーの…


雫ちゃん来ちゃうじゃねーか。

放課後、職員室に寄った俺は担任と話すこと二時間…



「だいたいお前、大学どーすんだ?」


「行くっつったろうが。」

「だからどこのだ!?
だいたい可愛い女の子が沢山いるとこっつうふざけた答えはなんなんだ!ああ?」


「そのまんまだ!バカが!」


あーもう勘弁しろや~


「はあ…
とにかくだ、大学行く気あんならちゃんと決めとけ。」


「わあったよ。
じゃ、そーゆうことで。」


あー疲れた。


やっぱりこの担任嫌いだわ~


ま、でも今から雫ちゃんに会える~♪


校門に出たら、
雨がまた降っていた。


つか雫ちゃんに会う日ってほとんど雨だな。


じゃなければ曇。


つかチャリじゃんだる…


雫ちゃんが来る時間は1時間過ぎていた。


一刻も早く会いたくて、
ある人物に電話した。


『現在この番号は使われておりません。』


「ふざけろ…
パパー迎えに来てくんない?」


『嫌だね…
俺は暇じゃねーんだ。』


電話の相手は千尋くん。


守の親父。

昔からの付き合いだから、俺も守の家族とは仲がいい。

とくに俺は親父がいないから、昔から千尋くんは頼りにしてる。


親父みたいな存在。


「千尋くん~頼む!
今日は雫ちゃんの日なんだよ~」


『例の家庭教師か!
お前マジで勉強してるのか?』


「そ。
だから迎えに来て?」


『しゃあねえか。
今から行くから待っとけ。』


守ん家は、実は金持ち。


千尋くんは、アパレル社長。


んでババアもそこで働いてる。



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