ここに在らず。


ソファの前のガラステーブルを挟んで座る私とナツキさん。ナツキさんお手製のお昼ご飯、その名も“家にあるもので適当に作りましたチャーハン”を頂きながら、彼にふと尋ねてみた。


「ん?そりゃあいつもの自分が、あ、今自分甘えちゃったなぁ、って思うような事をすればいいんじゃないの?」

「…はい。そう、そうやって私はきっと甘えてると後になって感じる事はあるのですが…なかなかやはり、いざ甘えるとは、と考えてみると…どこまでがそれになるのかなと…」


「というか逆に思えば、私は常日頃からトウマさんには甘えっぱなしのような気もしない事も無くてですね…」なんて、私は自分で自分の思いを口にしながら、どんどん申し訳無い気持ちで一杯になっていく。


あれだけ大騒ぎしておいて結局普段から甘えていたという、今のやりとりが無駄になってしまったかのような自分と、後はそんな私の事を考えてくれて、色々教えてくれたナツキさんの貴重なお時間が……ん?普段から甘えているのだとしたら、これ以上にどうやって甘えるべきなのか…というか、もしかして…こうやってまた尋ねる事も、これもまた甘えるという行為なのでは無いだろうか。

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