ひみつのルームメイト


「当たり前だろ……紺。
 お母さんと仲なおして……Witticismを有名にするまで、帰ってくんな!」



泣かないって、決めたんじゃないか。


紺が頑張ってる。


それを今更ながら、ようやく理解できた気がした。




『彼女さん、見てるかもよ?』


『まさか。今寮に住んでるんですよ?
 消灯時間なんてとっくに過ぎてます』



……ごめんね紺、見てるよ。


あたしちょっと悪い子になったみたいだ。



『それでは、これからも頑張ってくださいね』


『はい、すぐに世界一有名になって見せます』



深夜の番組は短い。


もうCMをはさんでしまった。

< 330 / 340 >

この作品をシェア

pagetop