君に贈るクリスマス
「真剣に言ってるから。返事、聞かせてくれよ?」

「や、だって。いい、の?あたしでいいの?」

いいの?って聞かれてもなぁ。

「葵だから言ってるの」

「ホント?ホントにホント?今更冗談とか言わないよね?」

何て言うか、ちょっとテンパってるな。

「だから、マジで言ってるんだってば」

「うぅ、雅臣、これ、反則だよぉ」

それでやっと本気と受け取ってくれたらしい。

葵の目から、ぽろぽろと涙が零れる。

「だから感動しすぎて泣くなっつったろ」

「だ、だってぇ、こんなの、予想、してなかった、から・・・・・・」

そう言って泣き続ける葵をそっと抱きしめる。

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