歪み
「…酷い」
「ごめん、真柚。違う。
そういう意味じゃないんだ。
俺はただ…」
「1人で帰る」
「え、ちょっと真柚?」
歩き出した真柚が立ち止まる。
「これから1人で帰るから」
自分がいけないのはわかってる。
でも正直どうすればいいのかわからない。
初めてだった。
真柚が怒りを俺に向けたのは。
情けないくらいにどうすればいいのか
わからなかった。
明らかにわかったのは
もう俺達は子供じゃなくて。
2人で何でも支え合って一緒に歩いていた
あの頃とはもう何もかも違うんだ。
俺は何一つ真柚を見れていなくて。
紅梨が知っている真柚の姿を俺は
知らない。