歪み

…言われた通りだった。
俺はあまりにも無力だった。

「…もう、疲れたんだ何もかも。
いい友達も引き立て役も。
うちはさ、そんないい子じゃないんだ。
悪いけど大切な真柚ちゃん…
傷付けるからうち。
止めたいならうちを悪者にして
真柚を自分のものにすればいい」


俺を嘲笑うように言った言葉は
俺にではなく紅梨自身に向けられたように見えた。
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