キケンなアイツとの生活
それだけ言うと、千夏さんはリビングへと戻って行ってしまった。


千夏さんに、顔真っ赤って言われた…。きっと今戻ったらパパにも、怪しまれちゃうよね。お行儀悪いけど、ちょっとの間、自分の部屋に行こう…。


自分の部屋に行き、ベッドへと横たわる。


自分でもビックリした…。自分から告白しちゃうなんて、思ってもいなかったから…。


両想い、なんだよね…?もう、彼氏彼女なんだよね…?あぁぁぁ、考えたら恥ずかしくなってきた!親の前で告白して、親の前で抱き付いて…玄関先で、キスをして…。


明日から、どうなっちゃうのかな。パパや千夏さんに隠れて、またキスしちゃうのかな…。なんか、そういうの考えるだけで、ソワソワしちゃう…。


明日の夜はナポリタンだ。ママの作ってくれたナポリタン。パパも大好きなナポリタン。千夏さんも冬弥さんも、美味しいって言ってくれるといいな…。


そんなことを思いながら、だいぶ治まったかな、とリビングへ行くとパパも千夏さんもソファに座っていた。


「愛梨」
「なぁに?」
「……冬弥くんのこと、本気なんだよな?」
「うん、本気だよ」
「そうか」


パパにそう問いかけられ、素直に頷くと、パパは少し寂しそうに笑った。


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