戦術自衛隊夜間訓練
2030時、三浦三等陸曹の部屋に集合
戦術自衛隊という組織がある。

二年前の『日本大災厄』、最近の生物兵器ディアボによるテロや紛争の鎮圧をはじめとして、我々の住む世界とは違った歴史を辿ったこの世界で、『能動的戦闘行為と人命救助』を目的に結成された軍事組織。

その性質上反戦団体から槍玉にあげられる事も多かったが、大災厄の際に被災者の避難誘導や被災地の復興、繰り返し飛来する隕石の迎撃、排除に尽力したのは、紛れもなく彼らだった。

その戦術自衛隊の中でも群を抜いて高い練度を誇っている部隊がある。

戦術陸上自衛隊小川分隊。

半年前のディアボからの首都奪還作戦、スーダン・ダルフール地方の紛争鎮圧、南米コロンビアのPMSCs（民間軍事会社）『ARMOUR社』の壊滅など、目覚ましい活躍を見せた、緊急即応集団特殊作戦群隷下の特殊部隊である。

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