エデンの林檎


「悪い…。」


先生はそう言うと、


そっと私の体を離した。


「いえ…


大丈夫です…。」


そう言いながら私の胸はドキドキうるさい。


「星野…


明日のキャンプファイアの後もう一度オレのコテージに来てくれないか。


今度は、星野一人で。」


落ち着け…。


落ち着け、私。


きっと先生の冗談…


ではなさそう…。


だって…


あの、先生の真剣な顔


ピアノを弾いている時以外初めて見る顔だったから…。
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