SEA SIDE

雨降りのち…

あなたは今更だと笑った
振り返るたび遠くなる
あの頃みたいに駆け出して
あなたの背中に抱きついて
今夜は一緒にいたい
朝まででいいから
そんな言葉を並べたら
あなたは少し困ったように笑ってくれる
仕方ないなと頭を撫でてくれる
朝まで愛してくれる

あの頃の二人が見える

角を曲がればもう最後
あなたの姿は二度と見れない

声の限りに叫ぶなら
今あなたの名前

パラパラと降り出す雨に傘を開いたあなたの横顔が
今街角で消える

どうか足を止めて少しでいい
困って笑った顔を見せて
嘘だよと言って

今夜の天気は予報で雨のち晴れ

こらえた涙のかわりに
この街をあなたの肩も雨が濡らすでしょう

最後まで言えなかった素直に『愛してる』
二度と見れないあなたが
世界で一番好きでした

だから雨に濡れて風邪をひけばいい
熱にうなされて私を忘れてしまえばいい

今更だと笑ったあなたが
世界で一番好きでした
< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

is blue…
ちかい/著

総文字数/1,683

恋愛(その他)4ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
雨が降るたび思う あなたが好きだと

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop