君の温もりを知る
第四章

鳴り響く君の音


【side*Akebi Segawa】

 通りゃんせ 通りゃんせ
 ここはどこの 細道じゃ
 天神さまの 細道じゃ
 ちょっと通して 下しゃんせ
 御用のないもの 通しゃせぬ
 この子の七つの お祝いに
 お札を納めに まいります
 行きはよいよい 帰りはこわい
 こわいながらも
 通りゃんせ 通りゃんせ


俺はこの、童謡の一つである
『通りゃんせ』が、昔から苦手だった。
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