【完】恋のキューピットは山田君!




腕の辺りには、金の刺繍がほどこされて
いて、すごく手間がかかっていた。


そして、淡い水色のシャツに、黒いネク
タイ。



白いタキシードなんて、似合う人そんな
に居ないのに、さすが山田君。難なく着
こなしてるから怖い。



やがて、山田君を仕立てていたのであろ
う数人の女子も後ろからやってきた。



そして、自慢気に笑う。



「どう!英国の王子様って感じでしょ!
本当は王冠も着けたかったんだけどなあ
……」



なんて名残惜しそうに山田君を見上げる
女の子。



王冠はさすがに恥ずかしいんじゃないか
な、と苦笑いした。


でも案外、山田君ならノリノリだったり
して。



女の子達がキャーキャーと騒ぎ立てるな
か、山田君は私を見つけると、微笑みを
消して、驚いたように目を見開いた。



それから、私に近付いてきて、じっと見
つめる。





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