My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ

その言葉に、瞳が揺れる



私の国―――?



訳が分からず、言葉が落ちないまま彼女を見つめる

剣を振りかざしたままのガスパルも、彼女の姿を見て、目を見開いたまま動けないでいる




しばらくして、ゆっくりと視線を俺に移したソフィア


凛とした空気を纏ったまま、石の様に固まった俺を見て微かに瞳を細めた



ターコイズの美しい瞳

黄金に輝く髪

この世のすべての美しさを纏った様な――



グルグルと様々な考えが巡る

じっと俺を見つめるソフィアを、ただ見つめて



―――‥君は一体、誰なんだと



それでも、その答えを導いたのは




「レ...レイア姫」




ガスパルの震えた声だった


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