ブラッドサースティ・キラー
「まぁ……なんつーか。お前も気をつけろよって話。親友のお前が死なれちゃ困るんだからな!」

「それは大地もだよ!気をつけないと。あっさり死なないでよ……?」

「わーってるって」


 本当に分かっているのかな……。

 自分が殺されて死ぬ恐怖や、親友を失うつらさ……とか。

 僕はどれも実際に味わったことはないけれど、きっと僕が思っている以上に怖くて、つらいんだろうな……。

 想像しただけで、身震いをした。

 その瞬間、授業が始まるチャイムの音が、学校中に響いた。

 それを聴いた大地は、「んじゃ」と片手をあげて自分の席についた。

 僕はもともと自分の席についたままだったので、動く必要はないけれど、大地の言った殺人鬼の話が頭にへばり付いて離れなかった。
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