【THE・リアル・デス・ゲーム】
でもよく聞くとその声は友達の声ではなかった
どこかで俺達以外の登山客の声だった
俺達はすぐに断崖絶壁から離れ
助けを呼ぼうとし茂みを歩いたが・・・
来た道が分からない・・・
迷子になってしまった
まったく右も左も分からない状況になってしまった
高鳴る鼓動・・・
その時、茂みに何か動くのが見えた
「アイツか?」
しかし、すぐにそれが、とんでもないヤツだということに気付いた
野生の熊だった
ヒグマだ。ヒグマは熊の中でも極めて獰猛で攻撃性が高い
見つかってしまえば最後、人にも平気で襲ってくる。
俺と友達は恐怖の余り声が出せなかった
そのどっしりとした体格、
獰猛な動きと獲物を見るような眼
体が震えて動けないでいると
友達の方が後退りした
俺も後退りしようとした時・・・
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