夏のカケラ
「それは良い!」

ヒロの厳しい声が飛んで来た。


え?


「それよりも、まずは一回戦の川山西だ」

「え〜と、でもそこは大丈夫かと・・・」

真奈美が恐る恐る答えた。

「何を言ってんだ!トーナメントだぞ!一回でも負けたら終わるんだ!俺達は失敗出来ないんだぞ!」

三井が珍しく声を荒げる。

みんなもその意見に頷く。

「そうだ・・・秋の大会の時はそれで失敗したんだ!」

ヒロも神妙に呟いた。


マイと真奈美は顔を見合わせて、思わず笑ってしまった。


「何、笑ってんだよ」

ヒロが不思議そうに尋ねて来た。

マイと真奈美は首を振る。

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