Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

☩01☩独白そして蒼白☩


☩side☩悠里☩



☩ ☩ ☩




僕は至って普通の人間だ。


一般的な常識も持ってるし、人並みの親切心もある。

些細な事に拘ったりもするけれど、大雑把な所もある。

基本真面目だとは思うけど、あくどい部分もなくはない。


唯一美久に関する時だけ例外で、それ以外は差し当たりフツー。

良くも悪くも普通の感覚を持っている。


だから他人が危険に晒されていたら、反射的に助けようとも思うのもあながち特別な事じゃない。





僕は溜息を吐いた。


「納得いきませんわ。どうして彼女なんですの?悠里さんは慕情と恋愛を混同させているだけです!!」


帰宅しようとする僕の後を久寿軒さんが人目も憚らず叫んで追いかけてくる。

フィギアの一件で少しは懲りたと見えたのに、さすがやり手の営業だけあると言うべきか、しつこく食い下がってくるったら…。

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