【短編】友達彼氏
でも、理由とかそんなの、もう、どうでもいいや。
そんなのはもう、言葉にしなくても、ちゃんと伝わってくるから。
どくん
どくん
「・・・牧瀬、ちょっと、くるしい」
「・・・・・ごめん」
体が、離れる。
体重を預けるものがなくなったからか、うまく立てずに、すこしふらついてしまった。
牧瀬はそんな私を見て、ははは、と小さく笑う。
「かえろう」
「うん」
どちらからともなく手を握る。
真っ赤な顔と、冷たい冬の雨。