もう、明日がないなら…
八 異空間
 美妃が二人に連れられてやって次に来たところは、コンクリートの基礎が露わになった宅地だった。ここに家を建てたら、さぞ立派な家が建つだろうと思われるほど、広大な土地が目の前に広がっていたのだ。

「ここが…?」

 車中で窓に指を指しながら、美妃が雅臣に尋ねると、彼はうなずいた。

「幸太郎氏の遺体は、ナイフで刺された後、寝室で寝ていたご両親とともに放火によって焼死しました。怪しい男が現場から走り去ったとの目撃情報もありましたが、男の正体はわかりませんでした。そう証言したのは、あなたです。そして」

 雅臣は、未だに規制線が張られている土地の中を見つめながら続けた。

「この放火殺人の後、僕が毒に倒れ、あなたは行方不明になった。あなたは、犯人の顔を見た可能性があるんですよ」

 雅臣の話を聞くと、美妃はこめかみの辺りにズキっとした強い痛みに襲われていた。思わず、眉を寄せてる。それでも彼は喋り続けた。

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