瑠璃一味のお戯れな学園生活
黒爪。

本名ではない、通り名のようなものだ。

黑社會でも名うての職業兇手(殺し屋)。

金さえ積まれれば、私刑、護衛、人攫いから暗殺まで何でもやってのける男だが、普段は副業で生計を立てていた。

即ち人身売買。

瑠璃一味を狙って何度か交戦し、ある日、天空宮市から流れ込んできた魔術品『ネミュレシスの指輪』を偶然手に入れた事から、人外…吸血鬼としての能力を得る。

その時はシンの圧倒的な戦闘力によって瀕死の重傷を負わされたのだが…。

「勇者の小僧に先日の礼をするか、臥龍の息子を手早く手中に収めるか、どちらにするかと考えていたのだが…まぁいい」

吸血鬼と化した黒爪は、目の前の美しい娘に酷く興味をそそられる。

吸血鬼が若い娘を前にすると血を啜りたくなる。

至極当然の衝動だった。

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