瑠璃一味のお戯れな学園生活

血の雨

「くっ!」

素早く抜刀。

めのうは切っ先を黒爪に向ける。

「それ以上近づくな!近づけば斬る!」

「構わんよ」

めのうの警告にも、黒爪は動じない。

「夕城三兄妹の中でも、夕城 めのう…お前は最も劣ると俺は見ている。ひとつ、女ゆえの非力さ。ひとつ、女ゆえの臆病さ。ひとつ、女ゆえに非情になり切れない…総じて女だという事は弱い」

つらつらと能書きを垂れる黒爪。

「今とて、『近づけば斬る』のでなく、問答無用で斬ればいいのだ。そうすれば…」

フ、と。

めのうの眼前から黒爪が消える。

「こんな事にはならぬのに」

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