瑠璃一味のお戯れな学園生活

暴風雨

鋭い牙が突き刺さる。

ぷつ、と白い首筋、その肌に穴を開ける感触。

「痛っ…っ!」

顔を顰めるめのう。

直後。

「うぁぁあぁぁあぁぁあぁぁっ!」

全身を駆け抜けたのは、痺れるような感覚。

一気に意識が、思考が、精神が麻痺する。

黒爪は、めのうの血を啜り上げていた。

普通は苦痛を伴う行為の筈。

しかし吸血鬼の牙は、相手に痛みを与えない。

寧ろ快楽物質を分泌し、麻酔にかかったような状態にする。

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