瑠璃一味のお戯れな学園生活
三兄妹の中で、その域に達しつつあるのは、やはり瑠璃。

翡翠の血を最も色濃く受け継いでいるであろう彼は、剣豪の名に相応しい。

言うなれば『剛剣』の使い手。

めのうは剣腕は瑠璃に劣るものの、体術と剣術を駆使した『変幻自在』を得意とする。

瑠璃をオーソドックスとするなら、めのうはトリックスターといった所か。

そして、もう一人…。

「おぅ、孔雀はどうした?」

稽古の合間、龍之介が道場の中をキョロキョロと見回す。

三兄妹の中で唯一、孔雀の姿だけがなかった。

「ああ、くー君はね、いいんですよ」

余所見をしている龍之介の手首をとり。

「えいやっ」

こはくは小手返し!

ドスン!と音を立て、龍之介が床に叩き付けられる。

「それより僕を目の前に余所見なんて、随分偉くなりましたね、龍之介さん」

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