瑠璃一味のお戯れな学園生活
「蛍だよ」

霸龍闘は言う。

「人の手の入っていない、綺麗な水場に、この虫は住んでるんだ。夜になると光を放って、こうやって飛び回る…夏の風物詩のひとつなんだ。大丈夫、咬んだり刺したりはしないから」

「……」

見れば、霸龍闘の捕らえていた蛍の他にも、いつの間にか無数の光が二人を囲んで舞っている。

淡い光を放ち、時折点滅しながら飛び回る、幻想的な風景…。

「リィには一度、蛍を見せてあげたかったんだ…綺麗だろ?」

照れ臭そうに鼻の下を擦る霸龍闘。

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