瑠璃一味のお戯れな学園生活

決して奥に進んではいけない

「ん…しょ…」

四つん這いになり、通風孔の中を進む。

蜘蛛の巣、埃、カビの臭い。

「きゃあっ!」

後ろを進む咲花が突然悲鳴を上げた為、野菊は狭い空間で頭をぶつけそうになった。

「なになにっ、どしたの咲花ちんっ?」

「虫っ!何か虫が手の甲這っていきましたっ!」

「何だもう…脅かさないでよぉ…」

「何だじゃないですよっ!一大事ですよっ!虫が這ってったんですよっ?」

「あーはいはい」

「野菊先輩っ!」

ギャイギャイ口喧嘩しながら、二人は廃屋の床下を進んでいく。

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