瑠璃一味のお戯れな学園生活
呟くシンの隣で。

「んふふー♪」

野菊が機嫌よく笑う。

「シン君、私の事『俺の彼女』だってー♪」

「…それも仮免だ」

頬を染めてシンは目を逸らす。

本当に、いつ勇者になれるか分からないのだ。

それに修行の続きは、故郷に戻ってからという事になるかもしれない。

天神学園に来たのは、あくまで留学。

いつまでこちらの世界にいるか分からないのだ。

そんな自分に、彼女など…。

少し考え込むシン、そして野菊の前に。

「ほい、兄ちゃんにお嬢ちゃん、アメリカンドッグ二本お待たせ」

屋台のオッサンが、ケチャップのたっぷりかかったアメリカンドッグを渡す。

熱いうちに食べた方が美味しい。

はふはふ言いながらアメリカンドッグを齧るシン。

頬にケチャップがつく。

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