瑠璃一味のお戯れな学園生活
だって仕方ないじゃん、思春期だもの
久し振りに舞台は春に戻る。

まだ肌寒かった入学式の頃と違い、少しずつ風も暖かくなってきた。

「そろそろ冬服だと汗ばむようになって来たねぇ」

通学中、野菊がそんな事を言う。

だからってスカートパサパサするのはやめて下さい、瑠璃が目のやり場に困っています。

「もうすぐ春本番になるね、佐倉のみんなも満開になるよ」

嬉しそうに言うのは、めのう。

「佐倉って、天神学園の結界の…」

春でも冬でも眠そうな表情のリィが、めのうに問いかけた。

「そうそう、花王さんや寒緋さんや吉野ちゃん…みんな満開の時は凄く綺麗なんだよ?」

「そりゃあ楽しみだな、早く見たいかも」

シンとリィは、天神学園の桜の結界が満開の状態を見た事がない。

気になるのも当然だろう。

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