瑠璃一味のお戯れな学園生活
野菊さんはデートに誘ってもらいたい
ある秋の麗らかな日の事。

「ん」

リィのスマホが着信する。

霸龍闘かな、と思いながら電話に出てみると。

『もしもしい?』

能天気な声が聞こえてきた。

「野菊ちゃん…?」

こてん、と首を傾げるリィ。

珍しい。

野菊がシンではなく、リィに電話してくるなんて。

「シンが電話に出なかった…?」

念の為にリィが訊ねる。

修行に夢中になっていたり、菜野人の漫画やDVDに夢中になっていたり、単純にスマホをどこかに置き忘れていたり。

時々シンにはある事なのだ。

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